【大阪市在住の方へ】相続財産の使い込みが発覚したら?対応策と注意点を弁護士が解説

弁護士 山村 真吾
Leapal法律事務所 代表
法律事務所名のLeapal(リーパル)は、「Legal」(法律)、「Leap」(飛躍)、「pal」(仲間、共に)の造語であり、「法律を通じて、困難を依頼者と共に乗り越えたい」という想いを込めています。弊所は、「中小企業の紛争対応」「遺言相続」「個人賠償法務」の3分野に注力しています。
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「亡くなった親の預金通帳を見たら、生前に多額の出金が繰り返されていた」「同居していた兄弟が、親の財産を勝手に使い込んでいたようだ」——大阪市内にお住まいの方からも、こうしたご相談は決して少なくありません。

相続財産の使い込みは感情的な対立に発展しやすく、放置すると証拠が失われて回収が難しくなることもあります。本記事では、使い込みが発覚した際にとるべき対応策と、その際の注意点について解説します。

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目次

相続財産の「使い込み」とは

相続財産の使い込みとは、被相続人(亡くなった方)の生前または死後に、一部の相続人や親族が本人の同意なく預貯金などの財産を無断で引き出し、私的に費消してしまうことをいいます。典型的なケースは以下のとおりです。

  • 同居していた相続人が、被相続人の預金を生活費や自分の買い物のために使っていた
  • 被相続人の判断能力が低下した時期に、多額の出金が繰り返されていた
  • 死亡後、遺産分割前に相続人の一人が被相続人の口座から無断で出金した

使い込みに気づいたときにまず確認すべきこと

1. 通帳・取引履歴の取得

金融機関で被相続人名義の口座について、過去10年分程度の取引履歴を取り寄せることができます。大阪市内にお住まいの方であれば、被相続人の取引していた金融機関の大阪支店・本店窓口、あるいは大阪市内の郵便局(ゆうちょ銀行)などで開示請求が可能です。相続人であれば、単独でも取引履歴の開示を請求できるのが原則です。

2. 出金の時期と被相続人の状態の照合

出金の時期が、被相続人の入院時期や認知症の進行時期と重なっていないかを確認します。医療記録・介護記録(要介護認定の資料やケアマネジャーの記録など)とあわせて時系列を整理することが重要です。

3. 使途の裏付けの有無

出金が本人の生活費や医療費として使われたのか、それとも私的に流用されたのかを見極める必要があります。使途が不明な高額の出金が繰り返されている場合は、使い込みを疑う重要な手がかりになります。

使い込みが疑われる場合の対応策

話し合いによる解決

まずは相続人間で事情を確認し、任意の返還や遺産分割協議での調整によって解決できないか話し合うのが基本です。感情的な対立を避けつつ、資料に基づいて冷静に事実確認を行うことが大切です。

内容証明郵便による請求

話し合いでの解決が難しい場合、使い込んだ相続人に対して、不当利得返還請求権または不法行為に基づく損害賠償請求権を根拠に、内容証明郵便で返還を求めるという方法があります。

調停・訴訟による解決

任意の返還に応じない場合は、家庭裁判所での遺産分割調停の中で使い込み分を考慮した分割を求めたり、地方裁判所に不当利得返還請求訴訟・損害賠償請求訴訟を提起したりすることになります。大阪市内にお住まいの方の場合、大阪地方裁判所や大阪家庭裁判所が管轄となるケースが多くなります。

対応にあたっての注意点

消滅時効に注意する

不当利得返還請求権や不法行為に基づく損害賠償請求権には、時効があります。使い込みに気づいたら、証拠が失われないうちに、できるだけ早く行動を始めることが重要です。時効期間の考え方は事案によって異なるため、早めに専門家へ確認することをおすすめします。

証拠は早期に確保する

時間が経つほど、金融機関での取引履歴の開示可能期間が過ぎてしまったり、関係者の記憶があいまいになったりして、証拠の確保が難しくなります。疑いを持った時点で、できる範囲の資料を収集しておくことが後の交渉や手続きを有利に進める鍵になります。

感情的な対立をこじらせない

使い込みの問題は親族間の感情的な対立に発展しやすいテーマです。当事者同士で直接やり取りを重ねるとかえってこじれてしまうこともあるため、早い段階で第三者(専門家)を交えて冷静に進めることをおすすめします。

遺産分割協議との関係を整理する

使い込みが疑われる財産は、原則として遺産分割の対象そのものではなく、別途返還請求の対象として整理する必要がある場合があります。遺産分割協議を進める前に、使い込み分をどう扱うかを明確にしておくことが、後々のトラブルを防ぐポイントです。

まとめ

相続財産の使い込みは、発覚した時点でのスピーディーな証拠収集と、冷静な事実整理が解決への第一歩です。時効の問題もあるため、疑わしい点に気づいたら、できるだけ早く行動することが望ましいといえます。

大阪市内にお住まいで、相続財産の使い込みについてお悩みの方は、お一人で抱え込まず、早めに専門家にご相談ください。取引履歴の取り寄せ方から、相手方との交渉、調停・訴訟の対応まで、状況に応じたサポートが可能です。


※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案についての法的助言ではありません。具体的な対応については、事案の詳細をお伺いしたうえでのご相談をおすすめします。

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